やんばいです

こちらは方言についてのページです。
『本川根方言考』(本川根町教育委員会 発行)と地元民の話を元に、音戯の郷スタッフが 本川根の方言を紹介します。また、本川根で聞いた意味のわからない言葉など、 質問をお待ちしています。

「やんばいです」とは?

やんばいです

タイトルにもなっていますが、 これは来館者にもよく質問されます。本川根に来る途中、 看板やポスターを見たことがあるのでは!?

「やんばい」=「いい塩梅(あんばい)」
天気の良い日の挨拶です。

「いやんばいです」とも言います。天気の良かった日の夕方には 「やんばいでした」と言ったりします。60代以上の人が使います。

目次

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あ行

あいく 歩く。
「あいんで来た」=歩いてきた
30代以上の人が使います。 町内の子どもにも通じると思います。
あいさ あいま。あいだ。
「仕事のあいさ」=しごとの合間
あいはったもんじゃーない 甚だ割の悪い。
「悪く言われたじゃー、あいはったもんじゃーない」= 悪く言われるのでは、全く割に合わない
あそこいら あそこ(彼処)ら。
「あそこいらへんに」=あのあたりに
子どもも使っているかもしれません。
あっかな 1.(驚いて)あれまあ。なんとまあ。
2.(恐縮して)これはこれは。
とても驚いた時には「あーっかな」と伸ばします。大正生まれ以上の人が使います。
いじゃ (一緒に)行こう。
「早くいじゃ」=早く行こう
大正生まれ以前の人が使います。
「いじゃって」=行って  「いじゃってくりょー」=行ってくれ
いらんせんしょー 余計なおせっかい。
「いらんせんしょー言うな」=余計なおせっかいは言うな
・・・いれ(わいれ) やや念を入れて語調を強める語。
「うまく書いたいれ」=うまく書いたじゃないか
「いれー」と伸ばすことが多いようです。「いれい」「いえー」と聞こえます。
うっちゃる 1.捨てる。 「ゴミをうっちゃる」=ゴミを捨てる
2.なくす。 「時計をどっかでうちゃった」=時計をどこかでなくした
1.はすぐわかると思いますが、2.を聞いたら「なぜ時計を捨てるの??」と思ってしまいますね。
うら 俺。私。
「うらんうちじゃー」=俺の家では
えみり ひび。ひびり。
「えみりがいく」=ひびが入る
・・・える ・・・できる。
ほとんど全ての動詞について「・・・し得る」の意。
「話しえる」=話すことができる
「見ーえるか?」=見えるか?
 ⇔ 「・・・えん(えのー)」 ・・・できないの意味。
   「食いえんら」=食べれないだろう
おーぼったい 覆われているような感じのする。
「肩がこっておーぼったい」 
おく 「奥」であり、大井川の上流の地域のこと。
「奥へ行って来る」「奥の衆」など使います。
 ⇔「しも」下流の地域。静岡市辺りもさす。「しもへ行く。」
おっさらう 1.追い払う。 「その猫をおっさらえ」
2.追いかける 「おっさらって来たっけ」
おとましい 気の毒な。いたましい。かわいそう。
「おとましっけなー」=気の毒でしたねぇ
おまっち お前達・お前の家。
「おまっちのあんねーは」=お前の(家の)姉さんは

か行

がーなる 興奮して無益なことを叫ぶ(呼ぶ)。
※単に怒鳴る意の「がなる」とは少し違う。
「がーなったって、はー駄目なかーな」=(そんなに)叫んでも、もう駄目なことだろう
かーる(1) たおれる。ころぶ。
「ひとってかーった」=一人で転んだ
かーる(2) 1.代わる 「かーらー」=代わろう
2.変わる
3.かえる(動詞について専らな意)
「ねーりかーる」=ぐっすり眠る
他に「威張りかーる」「笑いかーる」等と使う。
〜かす 「〜せる」のように使役の意を表す語。
「怒らかす」=怒らせる 「黙らかす」=黙らせる 「笑かす」=笑わせる 等
かっちびる コチコチに乾きしなびる。
「餅がかっちびている」
がらいか 過って。うっかりして。 (「がらい」と言うことも多い)
「がらいか手っから滑らかいた」=うっかりして手から滑らせた
かんじぼる 噛みしめる。
「ガムをかんじぼってほきだす」=ガムを噛んで出す
きし きり。
「これっきし」「ほれっきし」
きれーっぽしい 綺麗な。
「きれーっぽしいの選んできた」=綺麗なものを選んできた
ぐざる 愚痴・不平を言う。こぼす。
「ぐざりかーる」=甚だ愚痴・不平を言う。 「ぐざぐざ言う」=愚痴・不平をくどくど言う。
くりょー くれ。(「くれる」の命令形)
「どいだきでもくりょー」=どれだけでもくれ (くれるだけくれ)
けっからかす ひどく蹴る。何度も蹴る。
ごーがわく 腹が立つ。忌々しく思う。(業が沸く)
ごせっぽい 安楽な。清々した。
「今日は父さんがいないから、ごせっぽいわ」などと使います。

さ行

・・・さーら ・・・ごと。
「皮さーら食べるだよ」=皮ごと食べるんだよ。
ささらほーさ めちゃくちゃ。支離滅裂。
「ささほーさ」も同じ。
しこったま 沢山。どっさり。
「しこったま買ってきた」
じちもない だらしがない。
「じちゃーないなぁ」
しも 大井川下流の地域。またその小都市。静岡市辺りも指す。
 ⇔ 「おく」
しょっくち 入ってすぐのところ。
「倉庫のしょっくちに置いてある」=倉庫に入ってすぐのところに置いてある。
しょろしょろ 愚図愚図。もたもた。
「しょろしょろしんではっく行けよ」=もたもたしていないで早く行きなさいよ。
・・・すか 1.ややためらいがちに意志をあらわす語
「いかすかとおもー」=行こうかと思う。
2.疑い惑う意をあらわす語
「行かすか、やめすか、どうせすか」=行こうか、やめようか、どうしようか。
3.反語
「誰がやらすか」=誰がやるもんか。
4.問いかけ、誘う意をあらわす語
「一杯やらすか」=一杯やろうか。
ずだい いくらも。ろくに。
「ずだいないなー」=たいした事はないなぁ。
せせくる 1.いじる。もてあそぶ
2.少しばかり商売をする。「お茶をせせくる」
せんしょー おせっかい。
「せんしょーをやく」=おせっかいをする。
「いらんせんしょーだ」=いらないお世話だ。 
そそーね うたた寝。
「そんなとこでそそーねして」
「いどころね(居所寝)」も同じような語。
ぞんざう 1.我侭勝手な振る舞いをする。
2.ふざけ騒ぐ。
「猫がぞんざいていたっけ」=猫がふざけてたよ。
「ぞんざえる」も同じ。

た行

・・・だき ・・・だけ。
「こいだき」=これだけ。 「あいだき」=あれだき。 「どいだき」=どれだけ。
だんまって 黙って。
ことわりなしに。
「そんなことだんまってよ」=そんなことは黙ってなさい。
ちゃどき 茶を摘む時期。
ちゃばら 茶園。茶畑。
ちんぷりをかく すねる。
「あの子はちんぷかいちゃってしょんないよ」
つか 「すか」3の強調。
「あらっつか」=あるものか。 「行かっつか」=行くものか。
〜っこーし 〜しないで。
「勉強もしっこーしいて」=勉強もしないでいて。 「行きっこーしもいられん」=行かずにはいられない。
つら ・・・しただろう。
「来つら」=来ただろう。 「どこ行っつら?」=どこへ行ったんだろう?
ですける 1.滑稽な言動をして人を面白がらせる。おどける。ふざける。
2.しゃらくさい真似をする。
「ですけかーる」=ひどくですける。
てんだう 手伝う。
「てんだい」=手伝い。
でんもー 出戻り女 
とじかる 髪・糸などがもつれる。
どっさーる 「座る」を罵って言う語。
「そんなとこどっさーってんなよ」=そんなところに座っているなよ。
とぶ 走る。駆ける。
「とびっくら」「とびやっこー」=かけっこ。競走。
・・・ともー ・・・と思う。(賛意を求めてやや尻下がりな抑揚で言う)
「良い子だともー」=良い子だねぇ。(良い子だと思うよね)
どんずら どんどん。
「どんずら来いさい」=どんどん来なさい。

な行

〜なっこーし 〜しないで。
「買いなっこーしも通れんら」=買わないで通れないだろう。
なにょー 「何を」の約。
「なにょー欲しいだってや?」=何を欲しいの?
なりき 雑なこと。あらっぽいこと。
「あんたはなりきだで嫌だよ」=あなたは雑だから嫌だよ。
なんでいれ どういたしまして。
「なんでいれ、良いどこじゃーない。」=どういたしまして、いいですよ。
にゃー ねば。
「休んでいいかやー?お茶を摘まにゃーならんで」=休んでもいい?お茶を摘まねばならないから。
にわっとり にわとり(鶏)。
※こちらの方言は、「っ」がつくものが多いようです。
ぬたぐる 1.塗る
2.下手な書画を書く。
「わたしゃぬたぐったような字だで、書いてやー」=私は字が下手だから、書いてくれない?
ねば 茶などの根に近い下の部分の葉。
「ねばあげ」新茶を積む時、最初に「ねば」を摘んで茶園を一巡すること。
「根葉」の意。
のさる 乗る。「机にのさる」
のっこす 追い越す。
「どべだっけん、のっこした」=ビリだったけど、追い越した。
のんばめる 1.喉につかえさせる。
「餅をのんばめる」
2.もてあます。
「この仕事はのんばめちまった」=この仕事は(多すぎて)消化できなかった。

は行

はー もう。すでに。
「はー間に合わん」=もう間に合わない。
・・・ばか ばかり。ぐらい。
「八つぼばか」=8粒ばかり。(ぐらい)
「それっぱかかー?」(半濁音になる)=それだけなの?
はしはし 敏速なさま。はっきりしているさま。
「はしはししない人」=はっきりしない人。
ばっくい ひきがえる。
はより 流行。
「はやる」=流行する
ばんたび そのつど。毎度。
ひずらしい
ひでらしい
ひどろしい
まぶしい。
ひっ・・・ 動詞の前につけて、強調したり、罵る意をあらわす語。
「ひっころぶ」「ひっぽかす」 「ひっちらーのかー」=知らん顔
ひん・・・ 上の<ひっ・・・>と同じような語。
「ひん曲がる」 「ひん投げる」
ぶそる
ぶそくる
1.機嫌を悪くする。
2.不平不満を言う。
「ぶそんづら」=不機嫌な顔。
べんかんべんかん 無為に時間のすぎゆくさま。
「べんかんべんかん待ってたってもしょんない」=いつまでも待っていてもしょうがない。
ほい それ。
「ほいでも」=それでも。 「ほいじゃー」=それでは。 「ほいだん」=それだが。
ほいろあげ 製茶が一区切りした終了した時(一番茶、二番茶など)、慰労とお祝いの意味での酒宴。

ま行

まーず 1.何とまあ。
「まーず、あんな格好して・・・」
2.全く。
「まーず、ゆうこたーないずら」=全く言うことはないのだろう
まちょー 待て。
「ちょっくらまちょー」=ちょっと待って。
まっつぐ まっすぐ
まめったい 1.丈夫な。健康な。
2.勤勉な。
「まーず、まめったい人だ」
まるける 1.たばねる。
2.まるめる。
みがましい 精を出すさま。 甲斐甲斐しい。
「みがましい娘だね」
みなずれ みんな。全員。
みょー 見よ。見ろ。
「ほれ、みょー」 「考えてみょー」
むかぜ ムカデ。百足。
めーる 見える。 ⇔ 「めーのー」見えない。
めくらめっぽう やみくも。むやみやたら。
「めくらめっぽう走りまわる」
めんぱ 静岡市井川の特産、まげものの丸型の弁当箱。天然のヒノキが最適の材料であるという。

や行

やっきりこく
やっきりする
じれったくなる。むかむかと腹が立つ。
やぶせったい うっとうしい。わずらわしい。
やんばい 「いい塩梅(あんばい)」の約。
「やんばいです」→挨拶として日常的に使われている言葉。
ゆるせくない 1.ゆったりしない。
2.あることが気がかりで落ち着けない。
よいからかん てきとう。いいかげん。
「よいからかんに書いておく。」
よいかん (副)かなり。よほど。「よいかん面倒みてやった」
(名)ほどよい加減。「よいかんで居よ」=ほどよい加減でやめておけ
(形動)ぞんざいな。なりきな。「よいかんなもんだ」=ぞんざいにもほどがある
よいだよいだ 1.良かろう。 
「よいだよいだ、われんすきなようになってみょー」=いいよいいよ、あなたの好きなようにやってみなさい。
2.転じて人のよすぎることを指す。 「あんまし、よいだよいだじゃー困る」
よかーない 良くない。
よからず 良いだろう。
よっつきもない 1.乱暴で粗末な。ぶざまな。
「よっつきもないとこだん寄っておくんなさい」
2.見苦しい。みっともない。
よばーる
よばる
呼ぶ。叫ぶ。
「よばっかー」=必要以上に大声で呼び叫ぶこと。

ら行

・・・ら 推量の意を表す語
「来るら」=来るだろう 「うまいら」=うまいだろう
らんごく 1.乱雑。
2.大騒ぎ。取り込み。
りきみさらう りきみかえる。
ろくざっぽー ろくろく。
「ろくざっぽー出来ゃーせん」

わ行

・・・わー 感動の意をあらわす語。
「知らんわー」「良いわー」「駄目だっちょーわー」「来のーわー」
わけ はず。
「はー払ったわけだっけぞい」=もう払ったはずだぞ。
わる・・・ 本来の「悪」の意の外に単に罵り強める意をあらわす語。
「わる臭い」
「が」の転。
「人ん来た」「猫ん逃げた」